営業を強くする評価のしくみ〈インサイドセールス〉
営業の仕事は決して簡単ではありません。
それなのに、営業担当者の努力が正当に評価される機会は意外と少ないものです。
私自身の新人時代を振り返ってみても、営業担当者がほめられる機会はほとんどなかったような気がします。これも明らかに、営業担当者に「営業はつらい」と思わせている一因ですね。
たとえば、電話営業で5社にアプローチし、3社に断られた場合、上司からは「ダメじゃないか」と叱られることが多いでしょう。しかし、残りの2社でアポイントが取れたことについては、ほめられるどころか、「じゃあ訪問してきて」と、さらっと流されてしまう。お客様に断られたり、時には厳しい言葉をかけられたりする営業担当者にとって、こうした対応は心を冷たくさせてしまうものです。
〈記事の要約〉
◎営業担当者の努力を正しく評価しないことが、モチベーション低下の大きな原因につながる。
◎「売上」だけを評価基準にするのではなく、営業プロセスごとの細かな目標設定と、ほめる文化でやる気を醸成。
◎成果が出ない場合は担当者の責任にするのではなく、上司が要因を分析し適切にサポートすることが重要。
◎どんな営業活動も無駄は1つもない。活動の積み重ねが将来の成功につながる。
株式会社エグゼクティブ 代表取締役 内山 隆
大学卒業後、東証向けソフトウェア開発を行う東京証券取引所関連のIT企業に入社。収益の柱である東証からの売上とは別に、2本目の大きな収益の柱を作るべく、販路が全くない状態で新規開拓営業を開始。パンフレット1枚を武器に、一部上場企業など未取引の企業から億単位の受注を獲得する。
約4年間で新たな収益の柱を築いた後、2002年1月、住まいのアパートの台所を本社として、 BtoB提案型商材専門の営業アウトソーシング会社「株式会社エグゼクティブ」を設立。
「俺たちを雇ってくれないか?」というキャッチコピーでゼロから市場を開拓。 創業以来、20年以上にわたり約6,000社と商談を重ね、IT、販促、人材開発、コンサルティング商材で、1,000社を超える企業から営業活動を受託。
営業アウトソーシングが一般的な業界用語になるまで市場を成長させた。依然としてBtoB提案型商材の営業難易度は高く、また近年の人手不足により営業人材の確保が難しい状況において、営業活動の「特効薬」となるべく、第一線で商談を行い続けている。
売上目標だけで評価していませんか?
営業担当者が評価される場面といえば、多くの場合、売上目標を達成したときです。
しかし、達成できなかった場合はどうでしょう? その努力は無視され、時には厳しい言葉を浴びせられることも。営業活動の評価基準が「売上」という最終目標だけに設定されているため、途中経過の頑張りが認められないのです。
営業担当者のモチベーションを高めるには、「営業活動のプロセスごとに細かく目標を設定し、評価のタイミングを増やす」ことが大切です。
頑張りを認める仕組みをつくる
営業担当者が前向きに働ける環境をつくるには、小さな成功を積み重ね、その都度評価することが欠かせません。たとえば、以下のような基準を設けてみるのはいかがでしょうか?
「1日50件の営業電話をかける」 → 目標を達成したら「頑張ったね!」と声をかける。
「1日4件の会社訪問をする」 → 実行したら「よく動いているね!」と評価する。
「4件の訪問のうち1件を案件化する」 → 達成できたら「素晴らしいね!」とほめる。
このように、営業の小さなプロセスをひとつずつ認めていくことで、営業担当者のやる気はぐっと高まります。たとえ電話営業で断られたり、商談がうまくいかなかったとしても、「ここまでやったこと自体がすごい」と認めてあげることが大切なのです。
営業担当者だけを責めないで
営業活動が思うように進まなかったとき、それをすべて営業担当者の責任にしてしまうのは危険です。
たとえ電話営業で断られたり商談がうまくいかなかったとしても、営業担当者を叱りつけてはいけません。
営業担当者のすべての営業活動は等しく評価されるべきです。
なぜなら、営業活動がうまくいかなかった場合でも、それは営業担当者個人の責任だけではないからです。
もし、ターゲットリストやセールストークなどの前提条件に不備があったり、目標設定自体が不適切である場合は、管理者である上司の責任ということになるでしょう。目標達成を妨げている要因を検証し、担当者に適切な指導を行うのも上司の責任です。
それに、たとえ断られたり、売上に結びつかなかったとしても、どんな営業活動も無駄ではありません。
断られた会社の情報は、営業資産として社内にストックされていきます。
ストックが増えれば増えるほど、将来顧客を掘り起こせる可能性も増していくので、フォロー営業やナーチャリング活動にとって重要な資産が増えると考えることもできます。
『営業活動の蓄積が将来顧客につながる』と考えれば、無駄な活動などひとつもないのです。
すべての営業活動には価値がある
営業担当者のすべての活動を評価するということは、「営業担当者のすべての活動には意味がある」と認識することでもあります。営業電話をかける、アポイントを取る、何度も訪問して案件化に持ち込む――これらの行動は決して当たり前のものではなく、どれも大変な努力の積み重ねです。そこで評価されなかったら、営業担当者は一体どこで評価されればいいのでしょうか。
自分たちの活動のすべてに意味があり、費やした時間と労力、さらに努力が正しく評価されれば、営業担当者はますますやる気を出して、精一杯仕事に取り組むようになるでしょう。
営業担当者はみな、営業の仕事が好きな人たちばかりです。
彼らの活力の源は、自分たちの営業活動が誰かの役に立ち、喜ばれることです!
彼らのやる気を引き出し、成果につなげられるような環境を整えることも、営業管理の大事なポイントです。
〈当社の特徴〉
1.アポイント獲得や商談実施への成果報酬型の料金体系
2.60%が1年以上契約する常連クライアント
3.メンバーの半数以上が5年以上の在籍、最長は20年。全員正社員。
4.既存顧客へのアンケートでは「営業品質が高い」「社内教育が徹底されている」との評価
株式会社エグゼクティブ 代表取締役 内山 隆
大学卒業後、東証向けソフトウェア開発を行う東京証券取引所関連のIT企業に入社。収益の柱である東証からの売上とは別に、2本目の大きな収益の柱を作るべく、販路が全くない状態で新規開拓営業を開始。パンフレット1枚を武器に、一部上場企業など未取引の企業から億単位の受注を獲得する。
約4年間で新たな収益の柱を築いた後、2002年1月、住まいのアパートの台所を本社として、 BtoB提案型商材専門の営業アウトソーシング会社「株式会社エグゼクティブ」を設立。
「俺たちを雇ってくれないか?」というキャッチコピーでゼロから市場を開拓。 創業以来、20年以上にわたり約6,000社と商談を重ね、IT、販促、人材開発、コンサルティング商材で、1,000社を超える企業から営業活動を受託。
営業アウトソーシングが一般的な業界用語になるまで市場を成長させた。依然としてBtoB提案型商材の営業難易度は高く、また近年の人手不足により営業人材の確保が難しい状況において、営業活動の「特効薬」となるべく、第一線で商談を行い続けている。