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【7日目】営業管理の常識は90%間違っている。アポイント獲得率が低いのは営業マンが悪い?

「アポイント獲得率が低いのは、営業マンが悪い?」

100社のターゲット企業に電話をかけて、2社しかアポイントが取れなかったとします。この営業担当者に対して、「なぜ2件しかアポイントが取れないんだ!」とつい怒鳴ってしまう上司は要注意です。

こう怒鳴られた営業担当者は、きっとこう思うはずです。「そんなこと言ったって、このターゲットリストにある会社は、どう考えてもニーズがなさそうな会社ばかりじゃないか」「うちみたいな無名な会社、受付で断られてばっかりだよ」「いまどきこんな商品、誰も買いたいと思わないよ」。そして挙句の果てには、「だったら、部長が自分で電話をかけてみればいいじゃないか!」

訳もわからず怒鳴られた担当者のモチベーションは、どんどん下がっていきます

ここで考えてみてほしいのは、そもそもアポイント獲得率が低いのは誰の責任なのかということです。営業担当者の責任でしょうか。それとも上司の責任でしょうか?

営業の電話をかけるには、その前提として、ターゲットリストやセールストークを用意しておく必要があります。ターゲット企業の選定がふさわしくなかったり、セールストークがうまく構築されていなければ、それだけでアポイントを獲得できる可能性は低くなります

アポイント獲得率が低いのは、営業担当者個人の資質の問題というよりも、ターゲットリストやセールストークの良し悪しに左右されることも多いということです。

そこで、ターゲットリストやセールストークの良し悪しは誰の責任になるのか、という問題がでてきます。当然、ターゲットリストやセールストークを作った人の責任だということになりますね。

当社の場合は、ターゲットリストやセールストークは上司が責任をもって作成しています。営業経験の豊富な人が担当したほうが、営業活動のクオリティを上げることができると考えているからです。ですから当社の場合は、ターゲットリストやセールストークの良し悪しは、上司の責任ということになります。

一般的にはこれらの業務を担当者個人に任せている会社も多いようです。そのような場合は、担当者の責任になるのでしょうか。

いいえ、そのような場合でも、アポイント獲得率を改善させるよう指導する責任は上司にあると考えています。電話営業がうまくいかない理由を担当者からヒアリングしたり、ターゲットリストやセールストークを見直すなどして、目標に近づくように部下を導かなくてはなりません。「なぜアポイントが取れないんだ!」と怒るだけの上司は、管理責任を放棄していると言われても仕方がないでしょう。

「上司には、営業担当者の精度を高めていく責任がある。」

ここでは電話営業を例に出しましたが、訪問営業や商談などでも同じです。目標に届かない場合、その原因は何なのか、そもそも前提条件となる営業活動計画は正しく設定されていたのか、営業担当者は計画どおりに作業を進めているのか、といったことを分析し、計画→実施→分析→改善のサイクルをまわしながら営業担当者の仕事の精度を高めていく責任が、上司にはあるのです。

図7-1)上司の責任とくに経験の浅い担当者は、「どうやったらうまくいくか自分で考えてみろ」と言われても、いったい何が問題なのか、どこを改善すべきかわかりません。「何がわからないのか言ってみろ」と言われたところで、何がわからないのかさえも自分ではわからないのです。管理者である上司が問題点を見つけ、改善策を示してあげるのが本来のやり方だと思います。

ですから、アポイント獲得率が低い担当者に対して、上司がかけるべき言葉はこうです。
「アポイントが取れないの?
 私が作ったセールストークが悪かったのかな、ごめんね」
「セールストークで話しにくかったところはある?」
「アポイントが取れた会社と取れなかった会社とでは、どこか違いがあった?」
「じゃぁ、セールストークをこう変えてみれば、取れるかもしれないね」
アポイント獲得率が2%から3%に上がったら「すごい!奇跡的!」とほめる。
間違ってもアポイントが取れなかった担当者を怒ってはいけません。うまくいかないのには何か理由があるはずなので、その理由を探って、アポイント獲得率を改善できるよう指導するのが上司の責任だからです。上司の適切な指導があれば、担当者は与えられた責任の範囲内で自分の力を発揮すればいいので、営業成績もどんどん伸びていきます。

適切な上司の指導があるにもかかわらず、それでも目標に達しない場合は、「それは営業担当者である君の責任だ」と言われても納得するしかありません。


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